5月31日、6月1日の2日間にわたり、東北大学名誉教授・AFL発達支援研究所代表である本郷一夫先生がむぎのこに来園し、幼児部門を中心に、多くの職員に向けて研修が行われました。
1日目のテーマは【「発達的観点」に基づく子どもの理解と支援】。
支援者に求められる専門性や、発達についての知識はもちろんのこと、子どものさまざまな情報を支援者がどのように捉え、子どもや家庭へ適切な支援を行うことが出来るかということを、本郷先生ご自身の研究から事例を紹介していただきました。子どもを取り巻く多くの情報から「共通点」と、「異なる点」を導き出したうえで、情報を統合していく過程を知り、子どもを正確に捉えていく手順を学ぶことができました。
2日目はマネージャー職員に向けて【子どもの発達理解とコーディネーション】というテーマでグループワークを行う場面もありながらの研修となりました。
多くの保育所を実際に訪問して調査・研究をしてきた本郷先生から、職員間の連携を通した保育についての研究結果の一部や、各機関と連携するコーディネーターに求められる資質について、講義を受けることが出来ました。また、保育指導計画の例を修正するワークでは、私たちの文章が抽象的になりがちなことや、「目標そのもの」と「目標を達成するための手段」が入り混じった設定や表現をしていることに気づけて、今すぐに実践できる学びが多くありました。
職員からの質問や感想が先生に寄せられる中、「発達とは」という参加者からの大きな問いに対して先生が「自由を獲得する過程」「自己選択できて、それに沿って行動していく、生活していく」と答えられたことが大変印象深く、私たちが発達支援していく意味を再確認できました。
保護者の皆さまのご協力により、今回も多くの職員が貴重な研修に参加することができました。職員一同、今後も子ども・家族の支援者としての専門性を高められるよう励んでいきます。ありがとうございました。